管理栄養士としての身体に対する考え方


私はこんな食生活をしていました。

私は昔から野菜が好きでした。

小学生の頃から、レストランに行くと、サラダバーを好んで食べるような子どもで、苦手なのは乳製品。チーズ以外は何でも食べていました。


高校生の時のこと。

朝食に食べた蒸しパンで、とても気分が悪くなり、それをきっかけに食べる量が減りました。

食あたりではなかったので、なぜ気分が悪くなったのか、原因は分かりません。

その後は、とても小さいお弁当箱に変えてもらいました。

今思うと、拒食症のような症状でしたが、気がつけば元に戻っていました。


その後、大学で、栄養士になるために栄養学を学びました。

1日3食食べる、主食・主菜・副菜(野菜料理)は揃える、夜中にドカ食いしない、甘いものばかり食べない、という、割と理想的な食生活をしていました。

特に病気もしませんでした。

〇〇ダイエット、に走ることもありませんでした。


社会人になってからは、仕事が忙しくて食事の時間が不規則になったものの、学生時代とそれほど変わらない食生活を送っていました。

私の食の転機は、病気でした。

長男を身ごもったちょうどその時、婦人科系の病気が見つかりました。

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)というものです。


幸い大事には至りませんでしたが、とても驚き、なんで??なんで??の毎日でした。

原因は食事だけではないと思いますが、何がいけなかったんだろう?

栄養バランスに気をつけた食事をしていたのに…。

ちょうどその頃、幕内秀夫さんという方の本に出合いました。


そこに書かれていた内容を読んで、ショックを受けたのです。

そして、私が卵巣嚢腫になったのは、ある意味必然だったのかもしれないと…。


幕内さんによると、かつ丼などのどんぶりものを食べる男性よりも、パン・パスタ・ヨーグルトなどヘルシー志向の女性の方が、若くして病気になることが多いそうです。

男性も食べ過ぎ、運動不足でメタボになることはあっても、20代30代で手術が必要な病気になることはあまりありません。

でも、女性はその年齢層で、婦人科系疾患にかかる人が多い。


多くの患者さんの栄養指導を通して、「食の傾向」を見てきた幕内さんによると、

・カタカナ言葉の主食(パン・パスタ・シリアルなど)が多く、ご飯を食べる回数、量がとても少ない。

・菓子パンを主食にすることが多い。

・思春期から(カタカナ主食+洋菓子+サラダ)を常食にしていることが多い。

・スイーツはしっかり食べながら、食事をしない。特にご飯は食べない。


などという女性が、婦人科系疾患になるケースを沢山見てきたそうです。


幕内先生はこう言われています。

「私は、一貫して婦人科系疾患ほど、食生活の影響の大きいものはないと言ってきました。老若男女のなかで、若い女性の食事が一番おかしくなっています。」


これを知ったとき、私は大きな衝撃を受けました。

栄養士の勉強をしている時に、菓子パンは主食にはならない、洋食は和食よりも脂質が多いので、和食中心の献立の方がヘルシー、ということは理解し、自分自身も気をつけていましたが、今どきの女性が好む食生活が、ダイレクトに婦人科系疾患に繋がる、なんてことは無知でした。

そして、白米を中心とした和食に変えていきました。

長男の食物アレルギーが発覚しました。

次の転機は、長男の離乳食時期のことです。


離乳食開始のお米を食べて、口の周りにじんましんができました。

パンをかじっても、同じでした。

検査の結果、米も小麦もアレルギー反応が出ていたのです。

えっ!?日本人なのに米が食べれないの??

米のアレルギーって、今まで聞いたことないのに…。

1歳までは、「ゆきひかり」というアレルギー反応が起こりにくい特殊な米を取り寄せ、食べさせました。

普通のお米が食べれるようになったときの安堵感は、今でも忘れられません。


そして、1歳3カ月頃のこと。

外食時に、ピザを長男が欲しそうにしたので、端っこのパンをほんのひとかけ、あげました。

何ごともなく食べたのですが、30分後、泣き出し、咳が止まらず、呼吸器に症状が出ました。

近くの病院に駆け込んでみてもらったところ、アナフィラキシー症状。

すぐに処置してもらったので大事には至りませんでしたが、大丈夫だろうと思って食べさせてこうなったので、とてもショックでした。

結果、小麦アレルギーのせいだったのです。

離乳開始時のパンでじんましんが出て以来、うどんもパンも食べさせていなかったのですが、お米も食べられるようになったし、あれから10カ月も経っているから大丈夫だろうと思ったのですが、ダメでした。

そして、4歳の今も、小麦除去の食事をしています。

家族一緒に毎食お米を食べているので、必然的に和食中心の食生活となります。

でも息子のおかげで、健康的な食生活を続けることができています。


出産は最大のデトックスだと言われます。

長男は、私の今までの食生活でのつけを持って生まれてきてくれたのかな?と思うことがあります。

病気を通してシフトした私の食の考え方

・乳製品=カルシウムと習ったけど、本当に身体に必要なの?

・安全安心な素材、調味料は何に気をつけたらいいの?

・食品添加物は、本当に必要で安心なの?

・加工食品は便利だけど、身体にいいの?


知識を深めれば深めるほど、栄養士になるために学ぶ中で知らなかったことを、どんどんと知ることになりました。


・精製塩と天然塩の違いは、ミネラル成分の差だけではなく、体内での作用も違いがあり、本来はそれほど減塩減塩という必要がないこと


・味噌汁は1日1杯までにしましょう、お漬物は控えましょうと、指導してきたけど、味噌や糠漬けなどの発酵食品は、むしろ積極的に食べるべきだということ


・食物繊維をとるために野菜を食べましょう!はその通りだが、カットされた野菜は時間が経っても変色しないためにある処理がされているので、カット野菜を食べることは、本来は摂らなくてもいい薬品を食べることにつながること


・栄養バランスを考えて、6つの栄養食品群をまんべんなく食べることが必要だと信じて疑わなかったが、本当は、旬の食べ物を「ばっかり食べ」する方が、その時期の身体に合っていること


・牛乳を飲むとカルシウムがとれるので、乳製品は必要だと考えていたが、本来牛乳は、子牛が飲むものであって、母乳や粉ミルクを卒業した「ヒト」が飲むものではないこと


これらはほんの一例ですが、一般的に知られていない食の情報に触れると、いかに今まで、教科書レベルの情報に洗脳されていたか、実感せずにはいられません。


自分の病気、長男の食物アレルギーという体験は、私に新たな生き方を教えてくれた最大のギフトだと思っています。


ですので、私は食の専門家でありながら、世の中の常識を少し違った目線で考える管理栄養士でありたいと思っています。