vol.005 「パパのビール腹が、気になるんです」


「パパのビール腹が、気になるんです」

「パパのタバコを、やめさせたいんです」

 

栄養相談では、ママから、そんなご質問を受けます。

 

・結婚してから、家の食事には気をつけているんですけど。

・平日は外食が多くて、いつも脂っこいものを食べてくるから…。

・私が、身体のためと思って作っても、量が少ないとか文句を言うんです。

 

パパの身体を気遣って、健康になるために頑張りたい、ママ。

 

なのに、現実はというと…

 

・揚げ物を止めて、少量の油で焼いたら、何だか不満そうな顔をされた。

・食物繊維をしっかり摂ってもらおうと、野菜料理を増やしたら、無言で残された。

・〇〇〇食堂のレシピを参考に作ったら、量が少なすぎると言われ、結局2人前食べられてしまった。

・食事のときには、何も言わないのに、朝起きると、夜中にカップラーメンを食べた形跡があった。

・外食時に、脂っこいものを選ぶことが増えている気がする。

・なんだか、食事になると、無口になって機嫌が悪いような…。

 

そんな経験をお持ちの方も、多いと思います。

 

・あの人のために、頑張ってるのに。

・少しでも健康になってほしいから、努力してるのに。

・そんな食生活してて、病気になっても知らんで。

 

ママの思いは伝わらず、パパはどんどん、不満が募っていくばかり。

 

パパの食の楽しみを無理やり奪っても、そのストレスは別のはけ口として、出ていってしまいます。(無理やりたばこを止めさせられて、胃潰瘍になった、という症例も…)

 

なぜ、パパは分かってくれないんでしょうか?

 

それは。。。

 

パパが、今の食生活を変えることを、望んでいないから。

 

 

・今の食生活で、特に支障がないのに…。(痛い、しんどいがあれば、苦痛を取り除くために、自分で何とかしようとしますよね)

・それなのに、「健康」の2文字で、どんどん「食の外堀」を埋められて、自由がなくなり、窮屈やわ。

・このままで、今すぐどうこうという問題はないのに、身体のため身体のためって、自分の好きなものが食べられないなんて、そんなのつまらん!

 

そんな風に心の中で呟いているかも…。

 

食べることは、人間の3大欲求の一つです。

なので、自分の意思がなく、他人にあれこれ意見されると、「人のことはほっといてくれ(怒)」と思うかもしれません。

 

これは女性が、「今日から一切スイーツをやめなさい」と言われたら、ムッと感じるのと同じですね^^

 

つまり、他人の行動を変えることは、とても難しいということです。

 

でも、

・一緒に飲み歩いていた同僚が、肝臓が悪くなって、今まで通りお酒が飲めなくなってしまった。

・よくおいしいものを食べに連れて行ってくれた上司が、ある日倒れて入院してしまった。

 

そんな風に、身近な人の影響を受けて、パパに危機感ができると、突然、健康的な食生活に向けて、自ら取り組むようにもなるものです。

 

では、やる気のないパパに対して、ママはどうしたらいいのでしょうか?

 

「そんな生活してたら、いつ病気になっても知らんからね!!」という冷たいオーラを出していると、どうなるでしょう?

 

『行動を変えたくない、このままでいい』と思っているパパの心の氷は、いつまでたっても溶けることはありません。

むしろ、反発してカチンコチンに凍っていく一方です。

 

私は、ママには、何かのきっかけでパパがやる気になった時の、心の氷を溶かす『心強い支援者』でいてほしいと、お伝えしています。

 

「頑張って」「応援してるよ」「私も一緒にやってみるよ」「こんな料理の工夫できるよ」「夜、一緒にウォーキングしてみない?」そんなサポートは、人が行動を変える時に、とても心強いものです。

 

そして、過度なおせっかいにならないように、たまに、「こんな料理どう?」と、ちょっとだけ、食事の工夫をしてみたり、「テレビで、〇〇に気をつけたらいいって言ってたで~」とさら~っと、話をしてみるのも一案だと思います。

そして、パパがやる気になってきたら、応援してあげましょう。

 

大事なことは、同じ情報でも関わり時を間違えると、相手に伝わらないということ。

それどころか、かえってマイナスになることもあるんですよ。

 

(パパに限らず)人に何かアドバイスしたいな~と思ったら、まずは、そのことに関して、相手がどう考えているのかな?というのを、一度振り返って下さいね。